「価格を下げると利益が出ない……」、だけれど、「結局、安いところに流れてしまう……」
「差別化しても、すぐにマネされる……」そして、「比較ばかりされてしまい、選ばれる理由がなくなる」
「“安くて当たり前”という目で見られ、正当に評価されない」
ネット社会で起きていること。見えるもので勝負する会社は、「数字や機能で比較される土俵」に立たされていること。自ら、判断基準が「価格・性能」の顧客を探している。お客様への“想い”や“人柄”といった見えない価値を伝えない。独走するマーケティングは、それを伝えている。だから、競争にならない。
ビジネスの原理。
たとえば、他国の紛争は他人ごとでしょう。家族に紛争が起きたら気になる。
なぜ、同じ紛争なのに、違いが起こるのか。理由は明白。想いが違うから。当たり前すぎるね。
紛争とは、どちらが正しいのかを競っていること。
紛争は競い合い。ならば、ビジネスも同じではないか。見える価格や機能で勝負するから競争になる。お客様への想いを伝えれば、闘わないで勝負が決する。独走するマーケティング。
実際に起きていること。
- ロンドンから飛行機代をかけ、数十万円を払ってでも都内に通う参加者。(オンラインでも十分なのに通ってきている)
- 宮崎県に住んでいる方が、新規客として千葉市の整骨院まで通う
- 都内に住む子どもが、遠く離れた福岡県の実家のリフォームを、地元の建築会社を探して依頼する(オンライン打ち合わせだけで、1千万円を超える工事が契約される)
何が起きているのか?
「見える物」で戦う競争マーケティング vs 「見えない想い」で勝ち続ける独走マーケティング
妻のお店で、一人たたずんでいたときに、お客様がやってきました。
私は、お店のことがわからない。
とりあえず、「いらっしゃい。お店の者を呼んできまーす!」とお客様に声をかけ、
「おーい!お客様ですよー」と妻を呼びました。
妻がやって来ました。
「お客様、お待たせしました。」
すると、お客様。
「お饅頭ください!」
妻。
「あぁ、それは和菓子屋の○○さん。先の信号を右折すると左側にあります。」
お客様。
「あら、ありがとう。気持ちよく教えてくれるのね。
そうか。ここはおせんべい屋さんね。ピーナッツの入ったふわふわなヤツちょうだい。」
妻。
「あぁ、それは△△さん。点滅信号の先のコンビニの信号を右折すると右側にあります。」
お客様。
「あら、ありがとう。
あなたは、本当に気持ちよく教えてくれるのね。他のお店では、嫌な顔されるわよ。
私、ショップで働いていたことあるけれど、あなたは気持ちいい。
初めてだけれど、ひとつ買ってくわ。何を買えばいいかしら!」
見えない価値を提供したら、お客様が喜んでくれた。
お客様が、ほかのお店と間違えてお越しになることがよくあります。
そんなとき、妻は気持ちよく教えます。
父も、亡くなった母も、息子たちも。
歪んだ心の持ち主の私とは違う…。
冗談です。私も丁寧に案内します。
でも、下心は一切ありません。
見えないものを売っているつもりもありません。
ただ、
ただ、
善。
みんなにとって善いことは何か?という思いで案内しています。
親切は感染する。親切は伝わっていきます。だから、売り込みもまた伝染する
ビジネスをやっていれば、成功したいですよね。
だけれど、“成功”って、お金を稼ぐことだけではまったくありませんよね。
ビジネスとは何か?
この価値観がズレていると、お金は寄ってきてくれません。
だって、お金はお客様が寄ってくることで、いただけるものだからです。
先日、あるお客様との打ち合わせでの言葉。
「これまでにない手応えを感じています。」
「もっと、地元のお客様に役立ちたい。」
経営者である彼の声の奥には、これまで一緒に歩んできた気持ちが添えられていました。
弊社のスタッフが、丁寧に関わった15年。
そのプロセスが形づくった成功の姿でした。
彼は、自分を成功者と言わない。
成功しようとも思っていない。
ただ、
ただ、
ひたすらに大工道を歩んできました。
だから、私たちは彼を成功者の一人と呼びたくなるのです。
大工の彼は、新築、建て替え、リフォームを売っていません。
会社に訪れるお客様の話を、
ただ、
ただ、
丁寧に聞きます。
集客にAIを使わない。
YouTube、インスタグラムなど、SNSは使わない。
昔ながらのチラシと、ホームページ。
そして、Googleビジネスプロフィールで集客します。
彼は、見えないものを提供する。
そして、見える物を提供する。
もちろん、見えない価値を提供しているから、
リフォーム部門の粗利は40%を超えます。
価格はライバルより高い。
めっちゃ高い。
だけれど、負けません。
彼は絶対の価値でビジネスをしています。
それは、『良心』。
彼を見ていると、彼とお付き合いさせていただくと、
私の『良心』が喜び、育まれます。
そういうこと。
本当に善いビジネスをするには『良心』です。
ほかは、後からついてきます。